「お願いします」
「よろしく」
席に着くなり、挨拶を交わす。
近所のお父さんといった感じの方が二名と、白髪の年配の方が一名。
郊外にあるお店なので、常連さんが多いとは聞いていたが、なるほど、そんな感じだ。
サイコロを振って 東一局 東場 立親と決まった。
全自動配牌卓も設置してあるが、通常の全自動卓を使用。
プロリーグ戦で使用する卓は、この通常の全自動卓なので、ありがたい。
全自動配牌卓に慣れてしまい、「あれ、どうだったっけ?」なんて、配牌の取り方を忘れている麻雀プロもいるくらいだ。
実際、家庭で麻雀をするのに全自動卓なんて普通は使わない。
頻繁に使うならまだ分かるが、重いし、設置も面倒、掃除や片付けが発生し、故障時の対応も難しいとなれば、雀荘で遊んだ方がコスパも良いのでは無かろうか?
因みに、この雀荘イレブンフレームでは、1卓5時間4000円、学生なら6時間4000円で遊べるらしい。
一般でも、1時間200円ほどで遊べるとなれば、カラオケより安いんじゃ無かろうか?かなり良心的な値段だと思う。
牌を4枚ずつ持ってくる。 ドラ
…ヒドイ
どうすんのコレ?
《親は守りたい。チャンタもイッツーも行くには厳しいか…》
選択した打牌は
《国士も狙う場面じゃない》
《とりあえず、役牌重ねてなんとか…》
次巡ツモ
(……)
「ツモ。タンヤオドラドラ。満貫です」
数分後、対面に座る、白髪の老人の声が響いた。